低濃度アトロピン点眼治療について
対象年齢や条件
- 5歳~18歳(8歳~13歳が近視進行のピークなので特におすすめ)
- 近視と乱視以外に目の病気がないこと
- 定期的に当院のオンライン診療が可能なこと
低濃度アトロピン治療の特徴
- 毎日就寝前に1滴点眼するだけの、非常に簡単な治療法です
- 目薬(1本5㎖)は両眼用で1カ月の使い切りです
- 点眼後に眩しさを感じやすくなります。朝早くから行動する場合は夕方の早めに点眼しましょう
- 濃度に応じて近視の進行を20~60%軽減させるという研究結果がでています

リジュセアミニ点眼液(アトロピン0.025%)では、9%(11/122人)でまぶしさの副作用がありました。
3%(4/122人)で一時的に目がかすむ副作用が、1%(1/122人)で手元がぼやける副作用がありました。
全体で、点眼治療を続けられないほどの副作用が出現したのは2%(3/122人)でした。
点眼を中止すると全例が回復しました。
特徴をまとめると、非常に安全でだれでもできるが、治療効果に個人差が大きい治療となります。
低濃度アトロピン治療の料金(1か月1本or1箱使用の場合)
診察料0円 + お薬配送料 400円~600円
①ベーシック近視抑制プラン はじめての方におすすめ!
低濃度アトロピン0.025%(当院調製+保存料あり)
目薬1本:2,280円
②ストロング近視抑制プラン
低濃度アトロピン0.05%(当院調整+保存料あり)
目薬1本:2,480円
③参天製薬リジュセアプラン
リジュセアミニ:低濃度アトロピン0.025%(参天製薬が販売+保存料なし)
目薬1箱:4380円
1回の注文につき納入手数料700円
⇒まとめ買いがお得! (4箱以上の注文だと配送料は少し増えます)
どのプランが私に合っているの?
自由診療のオンライン診療・相談は無料です!
まずは気軽に予約してみましょう♪
当院調剤のメリット
・安価 リジュセアのほぼ半額です
・保存料あり、常温保存OK
・お子さんの副作用に応じて濃度を調整できる
当院調剤のデメリット
・使用期限が1か月(開封し調剤するため)
・まとめ買いが不可能、月に1度当院から郵送
☆基本的には当院で調剤した①②がおすすめです
アトロピンを当院で調剤し薄めたものを安価にお譲りできます。
濃度を調整できるので、リジュセアと同等~それ以上の治療効果が期待できます。
0.025%でまぶしくなってしまう子には0.01%をお渡しできます。(1本1,930円)
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参天製薬リジュセアのメリット
・保存料がなく、目にやさしい
・まとめ買いが可能
参天製薬リジュセアのデメリット
・比較的高価(企業を通すとどうしても薬価が高くなってしまうのです)
・1本使い切りタイプが何本も入っており保管が手間
・アルミ包装を開けたら遮光保存が必要
・アルミ包装を開けたら3か月以内に使用する
☆当院調剤ではない製品を希望されるかた
まとめ買いしたいかたにおすすめです。
包装を開けたら期限が短くなることに注意です。
☆海外へ長期の滞在予定がある人に特におすすめです!
包装の未開封状態では2年間の長期保存が可能です。
濃度による効果の違い ❕2025年最新情報❕
2012年の古い研究結果では、0.01%アトロピンは2年間で60%の抑制効果を有したと報告されたため、ネット上では0.01%アトロピンで50~60%抑制できるとの記述があふれています。
しかし、その後多くの追試が行われ、0.01%では20%程度しか抑制効果がないことがわかってきました。

参天製薬のリジュセアミニ点眼液は、0.025%アトロピンですので、中等度の濃度を選択しています。最新の治験結果では2年間で屈折ベースにおいて約38%の抑制効果を認めました。

50~60%の抑制効果を得たい場合には0.05%アトロピンが第一選択になります。
副作用の頻度も高まりますが、続けられるならばそれだけでオルソケラトロジーや多焦点ソフトコンタクトレンズに匹敵する治療効果を発揮します。

2025年4月 眼科学会総会
東京理科大学眼科学教室教授・教室長 近視先進医療センター長 大野 京子先生の講演より
(英語での公演でしたので、当院で大野先生の参考文献に翻訳を載せてあります。)