低濃度アトロピン治療 よくある質問

当院は基本的にオンライン診療で低濃度アトロピン治療を施行しております。
治療の概要についてはこちらから確認してください。

目次

自宅でどのように検査を行うの?

当院ではご自宅でできる簡易視力検査キットをデータでお渡ししております。
視力の数値がある程度判明したならば、目の近視度数を概算することができます。半年に1回くらいでこちらの検査をしていただくことをお勧めしております。

もちろん概算の値ではありますので、正確な値を知るためにお近くの眼鏡屋さんや眼科クリニックを年に1回程度受診することを勧めております。

「視力や近視の度数を知りたい」と受診していただければどこのクリニックさんでも測定してくださると思います。検査結果をぜひ担当医に教えてください。

どのように治療効果を確認するの?

6,208人の子どもの近視に関するビッグデータがあります。
あなたのお子さんの視力が今後治療したらどのように推移するか、逆に治療しなければどうなってしまうのか、実はある程度わかってしまうのです。予測計算は当院での治療開始後、副作用がみられなければ3ヶ月以内にデータでお渡ししております。

近視治療は始めるのが早ければ早いほど効果が高まります。お子さんに近視があると判明したら放っておかずになるべく早く治療を始めましょう。

眼鏡やコンタクトの度数がわかる写真があればぜひ担当医にお伝えください。より近視予測計算が信頼のおけるものになります。

こまめな診察は必要ないの?
他のクリニックでは2~3ヶ月に1回診察してたけど…

こまめな診察は必要ございません。ほかのクリニックは頻回の受診を迫りすぎでは、と院長の藤井は思っています。その思いが私がこの診療方法を始めたきっかけです。

低濃度アトロピン治療は、副作用さえなければマラソンのように毎日点眼を続けるだけの治療です。副作用のまぶしさ、近方の見えづらさ、目の充血(アレルギー)は親御さんだけでも確認できます。

・お子さんに「まぶしくない?」「近くが見えづらくない?」と聞いてあげてください。
・目が赤くなっていないか見てあげましょう。
眼科に受診しなくても副作用が起きているかどうかは十分判断可能です。
生活に支障がない軽微な副作用でしたら発現しても治療は続行できます。


だいたい最初の3か月以内で副作用のありなしがわかるので、治療をはじめてから3ヶ月目で1回診察を受けることがお勧めです。以降の診察は半年に1回程度で結構です。

ほかのクリニックでは2~3ヶ月ごとの受診が必須になっていることが多いです。目をちらっと見て「副作用はないですね、リジュセアだしておきます」これだけの診察で薬代あわせて8,000円くらいかかるんですよ。

抑制効果が何%得られたかをしっかり計算してくれるクリニックも中にはあるかもしれませんが、残念ながら副作用のありなししか診察で見ていない眼科医がほとんどです。患者さんの数が多くて皆忙しいので。
副作用は3ヶ月以内に出なければ基本はその後もずっと出ません!

毎月リジュセア5,000円、2~3ヶ月に1回は通院して8,000円って辛すぎませんか?
18歳まで行う治療です。受験で忙しい時期は通院は厳しいでしょう。転居があったらさらに通院が難しくなる可能性が高まります。長く行う治療だからこそオンラインで始めてみませんか。

当院なら毎月3,000円もしません。転居しても治療が続けられます。全国どこでも同じ料金です。近視予測計算も無料で提供しています。同じアトロピン濃度なら治療効果はどこのクリニックでやっても同じです。

料金や通院の手間が原因でせっかくいい治療なのに途中でやめてしまうご家族が多いんですよ…

こまめに診察を受け、視力や眼軸の検査をすることが理想ではあります。ほかのクリニックを批判する意図は全くありません。

しかし皆が皆、お金や時間に余裕があるわけではないですよね。1人でも多くの近視の子が抑制治療を継続できるように今後も当院はなるべく安価に治療を提供します。

アトロピンの目薬はいつから始める?
いつまで続ければいいの?

今まで、藤井は検査が正確にできるようになる5歳になってからの治療をお勧めしておりました。
しかし最近0.05%点眼で近視発症の予防効果があると判明したため、4歳から点眼を希望されるご家族も増えてきました。現在は点眼が可能なら4歳の子にもお勧めしております。

近視進行が停止するまでは点眼をがんばって継続しましょう。
個人差があるものの、目安として18歳±2歳で停止します。

2018年の研究結果※では、以下のように記載されております。
・15歳で48%が停止
・18歳までに77%が停止
・21歳までに90%が停止
・24歳までに94%が停止

当院では18歳までは続けることをお勧めしております。

※Hou W, Norton TT, Hyman L, Gwiazda J;COMET Group. Axial elongation in myopic children and its association with myopia progression in the Correction of Myopia Evaluation Trial. Eye Contact Lens 44:248-259, 2018.

目薬がまだ余ってる!捨てるのはもったいないから1ヶ月以上使ってもいい?

使用開始し1ヶ月以上が経過すると目薬の容器内に細菌が繁殖しやすくなります。容器の先端がどこかに触れてしまうことが主な原因です。目薬の残量が減る=保存料の量も減っていますからね。基本は1ヶ月経ったら捨てることをお勧めします。

しかし合宿や旅行で点眼できず、かなり余ることもあるでしょう。高い目薬なので捨てたくない気持ちも十分理解できます。どうしてもという場合は使ってもいいですが、自己責任でお願いします。結膜炎になって目薬を中断することになってしまうかもしれませんよ。

賞味期限切れの牛乳を飲むかどうか悩むのに似ていますね。1ヶ月+1~2週間が経過してしまったら悪いことは言いません、捨てましょう。

当院調剤のものは保存料が入っています。使用開始していない(届いてから蓋を開けていない)目薬でしたら、暗所、1~30℃の環境下では半年程度は保存可能と思われます。

院内調剤のアトロピン点眼液って大丈夫なの?
どうやって作られてるの?

当院ではコンドロイチン点眼液という角膜保護の目薬にアトロピンを添加する方法で調剤しております。

コンドロイチン点眼液とは、目の疲れ/かすみ/コンタクトレンズ装用時の不快感などの症状がある場合にも処方されることがある目薬です。角膜のバリア機能を高め、目に潤いを与える作用があります。

東京医科歯科大学医学部 眼科臨床教授 梶田 雅義先生
現在は眼科梶田塾 塾長をされております

この調剤方法は日本眼光学の権威であります梶田 雅義先生が学会での講演や書籍で推奨されていた方法です。

コンドロイチン点眼は長期使用しても全く問題ない目薬ですのでご安心ください。非常にまれに防腐剤アレルギーの子がおり、その場合は目が赤くなってしまうので防腐剤なしのリジュセアミニに切り替えることがあります。

調剤は眼科手術の清潔野で用いる無菌手袋やシートを用いて、衛生面に最大限配慮して院長の藤井が行っております。(また調剤のようすを動画で撮影して皆さまにお見せできたらと思います!)

子どもがまぶしさを感じるみたい!
治療は中止かな…?

治療開始してから2週間~1ヶ月が最もまぶしさを感じやすい※とされております。まずは点眼のタイミングを早めてみることを試してみてください。具体的には、いつも22時~24時に点眼しているなら18時~20時にしてみてください。

まぶしさを感じるのは朝方のことが多いです。タイミングをずらすことで改善するなら目薬を中止する必要はございません。

残念ながらそれでも改善せず、生活がつらい場合は、抑制効果は落ちますが濃度を1段階下げることが必要です。
・現在0.05%なら→0.025%にしましょう。
・現在0.025%なら→0.01%にしましょう。

使い続けると副作用が感じにくくなります(耐性がつく)。
濃度を落として半年以上、低濃度アトロピン点眼を継続してみましょう。
半年継続できたら再度、濃い濃度の目薬にチャレンジしてみることをお勧めしております。

※Hieda O, et al : Efficacy and safety of O. 01 % atropine for prevention of childhood myopia in a 2-year randomized placebo-controlled study. Jpn J Ophthalmol 65 : 315-325, 2021

うちの子、右眼には近視がないの!
目薬は左目だけでいい?

近視の予防効果は間違いなくあると研究で報告されているので近視がないほうの目にも点眼したほうがいいです。

香港で行われた大規模研究※では、近視の前段階(+1.0~0D)の4~9歳の子どもたち474名を0.05%、0.01%、無治療群にわけて2年間追跡調査しました。その結果0.01%と無治療群で差がありませんでした。しかし0.05%で明らかな近視発症の予防効果が認められました。

0.025%では未だ予防効果を示す研究はないのですが、院長の藤井は0.025%だとしても両目に点眼したほうがいいと思っています。患者さんにもそう説明しております。

※Yam JC, et al : Effect of low-concentration atropine eyedrops vs placebo on myopia incidence in children : The LAMP2 randomized clinical trial. JAMA 329 : 472-481, 2023

眼鏡やコンタクトを新しく作るんだけど
アトロピンの目薬は一旦中止したほうがいい?

中止する必要は全くございません。むしろその子の目の度数がより正確に測りやすくなります。
アトロピンはもともと子どもの眼鏡を正確に作りたいときに検査で使用する目薬です。

オルソケラトロジーをしています。
目薬のタイミングはどうすればいい?

基本的にはオルソを装着する5分前に点眼してください。装着液でアトロピン成分が洗い流されることを防ぐため、5分あけてからオルソを装用してください。

オルソの上からアトロピンの目薬をするのはお勧めしません。抑制効果が落ちる場合がございます。

目薬を失くした!目薬発送タイミングは早められる?

初回の目薬発送はオンライン診療で治療の説明を受け、同意書の記入が必要です。それ以降の目薬の発送はデジスマアプリ等でメッセージを送っていただければ、可能な限りその日時に近い発送を行います。

アプリからでもご自身で発送日を指定・変更できます。

土日や祝日の注文の場合は発送が遅れる場合がございます。特にリジュセアミニの場合は製薬会社に発注するので遅れる可能性が高いです。なるべく余裕をもってご連絡いただければ幸いです。

治療をやめたいときはどうしたらいい?
リバウンドはあるの?

治療をやめる際もデジスマアプリで治療中止希望のメッセージを1つ送っていただければすぐに毎月の目薬発送を停止いたします。

キャンセル料などは一切かかりません。すでに目薬が調剤・発送されてしまった後のご連絡ですと料金が発生します。

研究※では、アトロピン濃度が高い目薬を使っていた子ほど、15歳未満のまだ近視が進行する年齢で急にやめるとリバウンドがあったと報告されています。なので院長の藤井は下記の方法でゆっくりやめることをお勧めしております。

・点眼を毎日ではなく1日おきに点眼して3ヶ月継続、その後中止する。
・濃度を低濃度のものに変更し、3ヶ月継続、その後中止する。

この方法でリバウンドが予防できたという報告が多いです。
しかし料金がかかってしまいますので強要はしておりません。

※Yam JC, et al : Three-year clinical trial of low-concentration atropine for myopia progression (LAMP) Study :continued versus washout : phase 3 report. Ophthalmology l29 : 308-321, 2022

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