硝子体の病気

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硝子体とは

眼球内部にあるゼリー状の組織で、眼内の大半を占めています。

代表的な硝子体の病気

①硝子体混濁
硝子体は本来血管のない透明な組織ですが、感染やぶどう膜炎などのさまざまな原因で硝子体ににごりが生じて光がさえぎられ、網膜にうまく届かなくなり、飛蚊症(ひぶんしょう)・霧視(むし)・視力低下などを起こすことがあります。

②星状硝子体症
星状硝子体症は、小さな球状の粒子が硝子体の中に蓄積することで特徴付けられる疾患です。
視力低下はなく、それ自体はほぼ無害です。眼底疾患の治療で同時に除去する場合以外は、通常は手術で取ることはしません。この状態は正常なかたの約1%に存在し、高齢者、とくに男性により多く発症します。糖尿病、高血圧、痛風、および遠視などによく合併しています。

③硝子体出血
硝子体出血とは、網膜の血管が破れてその出血が硝子体にまでおよぶことです。出血の量が多いと、光が出血によって遮られ視力低下が起こります。出血の量が少量であれば、飛蚊症の症状が起こります。原因は様々ですが、糖尿病性網膜症、網膜中心静脈閉塞症、後部硝子体剥離、加齢黄斑変性が多いです。

④後部硝子体剥離
目の内部を満たす硝子体は、若い頃は透明なゼリー状です。この硝子体が加齢とともに変質し、繊維状の物質や濁りなどが生じてゼリー状から液状へと変化します。硝子体の中で水の塊ができ、これが巨大化すると硝子体が後部の網膜との接触部分から離れます。これを後部硝子体剥離と言います。飛蚊症になることがあります。

⑤閃輝性融解/硝子体閃輝症
硝子体内に小さな結晶が多数浮遊し、下方に沈殿します。硝子体への大出血後などの眼に見ることが多いです。
この疾患は硝子体内の結晶が特徴ですが、その粒子はコレステロールです。硝子体線維に付着していないので、眼を動かすと下に沈みます。この状態は特にまれな状態で、重篤な疾患の眼に見られます。

硝子体 セルフチェック

硝子体の病気と網膜の病気は一緒に発症することが多いです。

・黒い点や糸くず、ごみのようなものが見える
・見たいものがはっきり見えない
・目の中でピカピカと光って見える
・見ているものの一部が見えない
・40歳以上
・強度(-6.00D)以上の近視

※上記に該当する場合は半年~1年の範囲で定期的な検査をおすすめします。
飛蚊症を初期症状とする病気は、早期治療が大切です。浮遊物の数や形の急な変化、視力の急激な変化がありましたら、すぐに眼科医にご相談ください。

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